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20.am05:23

  • happy-smile30
  • 2011年2月26日
  • 読了時間: 2分

夜明け空の街         

誰だ!お前…、まさかこの門の外から来たのか…!? <ギィー…> 駄目か…。…畜生!!やっと繋がったかと思ったのに……! …あぁ。目の前のも後ろのも同じ街だよ。 この東門から出てっても、西門から入ったのと同じ事になる。 あんたがどこから来たかは知らねぇが、 ここに入っちまった以上しばらくは帰れないぜ。 …信じられないって顔してるな。まぁ普通そうか。 俺だってそうだったからな。 来いよ。初めての客人だ。案内くらいしてやらなきゃな。 ここからなら大体街が一望できるだろ。気づいたか…? そう。止ってんのさ。人も車も、水さえも… この街の時刻は午前5時23分で止ったきり動かない。 あぁ、そう。 太陽もあれ以上昇らないの。 真っ暗闇よりは、良かったのかもしれないけど…。 どうしてって。俺が知るかよ。 …そうだな。多分さ、バチが当たったんだよ。 この街はひとつの企業の 研究施設・製品開発施設・社員の生活施設からなる都市だったんだけど …その研究ってのが時を渡る技術だったんだ。 研究の秘密を守るためこの街は周りをぐるっと外壁で囲み、 出入りは西門と東門だけに制限された。 未来の製品を現代で開発して利益をあげて…、 街は驚くほど発展していったんだけど、 それがきっと神様とやらの怒りに触れちゃったのさ。 人が自由に時を行き来する技なんて、手にしちゃいけなかった…。 金に目がくらみ、ろくに吟味もしないで生み出して…。 門番の仕事だって、仲間と共に買われていなけりゃ俺は反対だったのに…… …あぁ、悪い。 いい加減余裕なんてなくなっちまった。 時の止った街で、俺だけは確実に狂っていく…。 でもさ、あんたが来た事で何かが変わるんじゃないかって ちょっとだけ期待してるんだ。 …いつか、絶対生きてこの街を出る。どれだけかかろうと…、絶対に。 できればその時まで、あんたも生きろよ。

 
 
 

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