top of page

31.鎧

 一人がいいと偽って 本当は全部が怖かった



 分厚い鎧は全てを拒む
 槍も、剣も、鉄砲も 愛も、憎悪も、温もりも…

 
 狭い視界の お空は四角
 薄い空気に 溺れて喘ぐ
 鉄の鎧は重過ぎて、自分の足では歩けない

 それでも傷つき 失うよりは
 ずっと楽だと…決め付けたんだ。


 古傷が疼く。化膿して腐る。
 僕が駄目になる前に、誰か気づいて穴を開けて
 内側からじゃ壊せないよ

 
 鉄を通して伝わるくらいずっと
 できればこの手を離さないでいて

31.鎧

Please reload

Please reload

Color

Archive

Category

Please reload

Please reload

bottom of page