top of page

67.剣闘士

<刀と刀がぶつかり合いキーンと響く>

 

おぅおぅ、いきなり血気盛んだねぇ3番さん

 

おーっと

 

「この戦いに勝った者に王の権利を与えよう」
なーんて言葉、こりゃ、あんた
本気で信じてる口だね…!

 

痛い目見る前にさっさと気づきな
これは王様の“暇つぶし”だよ

俺たちはその暇つぶしに駆り出された
単なる駒だってこった

 

 

ははははは
あんたみたいな馬鹿な方が
王様も見ていて楽しいんだろうね

 

 

考えてもみろよ、この聴衆だ…
いったいどれ程の金が掛金として動いてるんだろうねぇ

 

ろくでもないご褒美をちらつかせ、
俺たち捨て駒を次期王の候補者だとか持ち上げて

殺し合いをする様を楽しんでやがんだよ、お偉いさんは。

 

なおかつ金儲けまでできりゃ、さぞかし笑いが止まらないだろうね。

 

 

いいか、3番さんよ、
馬鹿正直に踊らされちゃいけねぇ
冷静に真実を見極めて、世の中の仕組みってもんを見ていかねぇと
無駄に命を潰すことになるぜ?
…いや、もう、何人か潰して俺とやってるんだったな。

 

 

ふっ…!
 


<刀での打撃で、相手が倒れる>

 

 

悪いが、この勝負、俺が先に進ませてもらう。
あんた、命拾いしたな。
まだ「王の権利」なんて戯言信じてるなら、この先の展開、よーく見てな。


<次の対戦のアナウンスが流れる>

… 神様気取りが。何でも思い通りになると思うなよ。

 

67.剣闘士

Please reload

Please reload

Color

Archive

Category

Please reload

Please reload

bottom of page